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方針

2026年02月12日対策は原因の裏返し

 労災や不適合等のトラブルがあった時、再発防止に向けて、原因を追究して対策を立てます。このとき、原因の出し方があいまいであると、対策が芯を食っているのかがわかりづらくなります。

 「原因と対策は裏返しの関係」 2024年6月に私が就任後にブログにも載せました。以後、労災や不適合のたびに再発防止を検討してきましたが、都度、この言葉を投げかけています。
 最近では、対策が原因の裏返しになるように検討されるケースが増えています。

 ただ、理屈ではわかっていても、実際にこれを実行するとなると、経験やスキルが必要です。
 安全・品質部門のように、比較的多くこのような業務に接している部署は別として、部署によっては、トラブルを多く経験するようなことはあまりありません。そのような部署は、なかなか、そのスキルを磨く経験はできません。
 まぁ、特定の部署が多く経験してもらっても困りますし、それはそれで大きな問題です。

 具体的に原因を明らかにするコツは、これが原因だと思ったら、その原因に対する対策が原因の裏返しになっているか、その場で自問自答してみることです。原因を明らかにするためには、起きた事実関係、ファクトを整理する必要がありますが、裏返しの対策が具体的でない場合は、原因ではなくて、まだファクト整理の段階となります。

 例として、「責任者に連絡をして承認の判断を確認してから、その行為をすべきところ、連絡を省いて、設備の不具合を起こした」ケースを想定します。
 連絡をして判断を仰げば、その設備の不具合は起きませんでした。ですから、「連絡をしなかった」ことが原因になるように思います。

 ここで、この原因の裏返しの対策を自問自答します。「連絡をしなかった」の裏返しですから、「連絡をするようにする」になります。でも、今回できていなかったのに、どのようにすれば、「連絡をするようにする」ができるのでしょう? 具体的に何をすれば解決するかが人によって違ってきそうです。「連絡をしなかった」は、一見、原因のように見えますが、まだファクト整理の段階ということになります。

 もっと原因の深掘りをする必要があります。なぜ連絡をしなかったかです。例えば、暗黙知でありマニュアルに書いてなかった、または、書いてあったのに見逃したといった具合です。
 マニュアルに書いてないことが原因であれば、その裏返しのマニュアルに記載する(+記載後の教育)が対策になります。
 マニュアルにあったにもかかわらず、その通りに実施していない場合、そのままだと、マニュアル通りに実施するが対策になりますが、具体的にどうやればいいのかが残ります。さらなる深掘りが必要です。なぜ、マニュアルどおりにできなかったのかです。教育が足りてなければ、対策は教育になります。

 原因と対策が裏返しの関係になっているか自問自答しながら検討を進める。原因究明の際には重要なプロセスです。そのような場面にあった時は、ぜひ実施してみてください。

(関連ブログ)
「是正処置(対策は原因の裏返し)」2024年8月15日
https://www.j-tech66.co.jp/blog/?sc=240809_104454554&actm=202408



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