J-CUPID 異常事象体感訓練装置(J-tech Compact Unusual Phenomena Instruction Device)
起こりうる異常を
シミュレーション体験できます。
技術者の育成に。
通常時は体験できない異常がリアルに体感できるので、若手技術者などの教育・研修を初め、ベテランの特化教育など各種訓練にご活用いただけます。
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若手技術者に機器の異常な状態を体験させる機会がない
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教育としてバルブ類の現場機器操作を体験させたい
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メンバーが現場での失敗を恐れてなかなか行動できない
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最近作業ミスが多発して歩留率が低下している
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若手技術者に指差呼称等の基本動作を身につけさせたい
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OJT等、教育の一環として研修を導入したい
J-CUPIDとは
J-CUPIDは、原子力施設や化学施設等の各種プラントに多用されている流体移送設備の運転管理・保守技術の向上を目的として開発された、異常事象体感訓練装置です。
正常運転状態に加え、内部流体の変化や構成部材の劣化等によって発生するキャビテーションやウォーターハンマ等の異常事象を再現・体感でき、異常状態の仕組みを理解して体感することで異常の兆候に気づく能力を向上させ、従業員ひとりひとりの力量を上げて施設の安全・安定運転に寄与します。
日本原燃グループのジェイテックでは、日本原燃の核燃料施設の運転・保守業務を展開しています。 原子力事業を担う企業として、施設の安全・安定運転を徹底することを目標としています。
技術員の知識や技量の維持向上のために、 机上学習だけでなく、複合的に研修することによってこれまで得ることのできなかった経験や知識を重ねていくための教育訓練装置として2017年5月にJ-CUPIDを運用開始しました。
現在では新規配属者からベテランの職員、協力企業の皆さんまで、あらゆるポジションでの基礎技術育成の徹底と気付き力向上に必要不可欠の現場訓練装置となっています。
J-CUPIDは、原子力施設だけではなく、流体移送設備のある化学施設等の各種プラントの運転保守訓練に広く活用いただけます。
多様な教育計画やニーズに対応できるよう設計されており、プラントを所有するさまざまな企業様にご利用いただいています。
装置導入の7つのメリット
通常では経験できない
異常事象が体感可能
通常運転に加えて、流体移送設備での内部流体の変化、及び設備の劣化等によって発生するキャビテーションやウォーターハンマ等の事象など、現場で実際に起こっている9つの事象を再現・体感できます。
製造現場等、歩留率の改善に必要となる着眼点の発見
確実な運転操作と巡視点検の実施を身につけることにより、設備異常の予兆をいかに気づけるか、また、様々なトラブルに的確に状況を判断して対応できるかの能力が向上し、設備の健全性、機能を維持するための状況判断が的確に行えるようになります。
装置内を水が循環した状態でバルブ類操作経験が可能
キャビテーションやウォーターハンマなどの流体移送設備における異常事象の再現を通じて、通常運転時には発生しない異常に素早く対応できる対処力を向上させることができます。 弁操作時の適正スピードや、異音や振動を元にした流量調整の判断を学ぶことができます。
反復訓練を行うことで、
指差呼称等の基本動作習得
新規配属者やベテランの技術者へ指差呼称や弁操作等の基本動作を繰り返し訓練することで、基礎を徹底する意識を育み、即戦力として現場作業に貢献できる人材を育成できます。 社員ひとりひとりの力量を確実なものにすることで、より安定した設備保守・運転を実現します。
基本動作を繰り返すことで
ヒューマンエラー低減
机上教育に加えて通常時・異常時を実際に体感する訓練を重ねることで、保守業務の確実性を向上させ、また異常にいち早く気づくための五感の感度を上げることができます。 プラント保守業務を担うジェイテックでは、日々の繰り返し訓練と現場OJTとの連携を図るための橋渡し役のツールとして「J-CUPID」が必要不可欠の装置となっています。
図面等を用い機器と照らし合わせることで図書類の読解力向上
系統図、インターロックブロック線図、配線図などの設計図書と実際の設備とを照らし合わせ、機器や配管、計装のつながりを理解することで、図書を読み解く力が身につきます。隔離作業に必要な図書の読み取りなどを行う隔離訓練にも使用することができます。
移動可能な軽量コンパクト
サイズ
実際に現場で発生した事象や複合事象を網羅しながらも、コンパクトで移動もできる軽量設計です。通常であれば莫大なコストがかかる教育設備コストを最低限に圧縮します。
その他、様々なシーンで活用できます。
経験豊富なプラント技術者が育成に貢献します。
再現できる9つの現象
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キャビテーション
流量調整において異音、振動から調整範囲を判断 移送ポンプ入口圧力が低下し、水温に相当する蒸気圧まで低下することで気泡が発生し、二層流状態となり振動・異音・圧力変動が発生する。
移送ポンプ吸込み側で入口弁を絞こみ、減圧沸騰状態を作る。
ポンプケージング部および配管の一部をアクリル製とすることで気泡の発生を可視化する。 -
ウォーターハンマ
操作時の適正スピードを理解 流体の運動エネルギーが急に止められることにより圧力エネルギーに変換され圧力波が生じ、衝撃音が発生する。
加圧タンクに充水し、圧縮空気にて加圧、弁の操作量の違いにより圧力波を作る。 -
配管空気溜り
ポンプ起動時の異音について判断 ポンプ保守工事時のフランジ復旧不良やガスケット劣化、水張復旧不足によるポンプエア噛み。
配管途中より強制的に空気を吸い込ませ、事象を作り出す。 -
配管熱膨張
液封状態での危険性を理解 配管液封状態で熱による膨張・収縮にて生ずる熱応力にて配管膨張、管内相変化を起こす。
充水して液封状態とし、配管ヒータにより温度変化挙動を発生させ、配管膨張、管内圧力変化を作る。 -
保温材効果体感
保温厚みによる温度の違いを理解 保温材の厚さが異なる部位を接触で確認し、保温材の厚みによる温度の違いを確認する。
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配管異常振動
配管の異常振動から振動計を使用して簡易的な振動測定習得 流体脈動発生に伴い、配管、サポート部の共振振動が起こる。脈動、共振を模擬し、加振装置で加振し振動を発生させ、振動状況を振動計および手の接触で確認する。
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配管微少漏えい(ピンホール)
水が漏れ出る状況から目視でおおよその漏えい量を測定、数値化 ミニチュアバルブから水が出る状況を目視で確認するとともに、メスシリンダで漏えい量を測定。
漏えい量を目視で測れる訓練を行う。 -
異常振動(異常ベアリング)
正常時、異常時の軸受の音を聴診棒で比較し簡易的な診断 ベアリングトラブル時の異常音、振動を、正常なベアリングの音、振動値と聴診棒で確認し比較し、その違いを体感する。また、振動計にて振動を確認する。
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異常振動(モータ軸ズレ)
振動計にて振動を確認 モータの芯ずれにより、モータ共振、軸受け振動が発生する。任意にモータベースをずらし振幅幅を与え、振動計にて振動を確認する。
万全のサポート体制で貴社に最適な導入・運用を後押し!
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講師(インストラクター)養成もお任せください
経験豊富・実績多数の講師陣が導入サポート
当社の専任講師が導入時、インストラクター教育、模擬講義などを実装置でサポートします
御社の『講師』育成と導入運用までフルサポートで支援します -
ご活用いただける教育実績、教材も多数揃っています
豊富な教育実績、多数の教材
当社でJ-CUPID運用から6年、多くの実技研修、訓練でノウハウ、座学研修などで用いた多数の教材をご活用いただけます
(例)
- 階層別研修 (1年 2年 3年 5年)
- 新入社員 入社時研修(当社グループ)
- 昇給、昇格時 実技技能認定試験
- トラブル事例重点教育(現場応用教育)
- 高校生など近隣の皆さんの見学会
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育成計画➡実技研修 ➡学習効果の検証。
繰り返しを専任講師も参加、サポートします御社の課題に合わせた教育提案
課題に合わせた教育 御社の現場課題とJ-CUPIDの活用研修を 密接にリンクさせ、現場での育成効果の最大化させるために当社の専任講師が現地確認、担当者さんとのヒアリングを繰り返して最良の育成計画の作成、運用をサポートします
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支援実績の豊富なスタッフが担当して迅速に対応します
運用導入まで専任スタッフが『伴走サポート』
- 装置のご説明、見積提出
- 現地確認
- 納入
までの一連の業務のサポートスタッフを1名担当として御社の窓口として配置することによって迅速に対応します
こんな業種に
製造業建築業電力・ガス・熱供給・水道業
などプラント工場を持つすべての業種でご活用頂けます。
主な導入・訓練実績
- ■ 【導入】青森県 原子力発電所
- ■ 【導入】大手化学メーカー関東工場
- ■ 【訓練】当社保全技術員 各種異常事象体感訓練
- ■ 【訓練】協力会社 新入社員 導入教育
- ■ 【訓練】青森県主催 原子力関連技術研修
- ■ 【訓練】日本原燃株式会社 新入社員 導入教育
- ■ 【訓練】日本原燃株式会社 保全部門 各種異常事象体感訓練
- ■ 【訓練】日本原燃グループ 合同企業見学会(学生)
J-CUPIDは、広く一般の企業・工場の方向けにも製作・販売を行っており、 教育訓練プログラムの提供、講師の派遣も可能です
受講生の声
グループ研修で実施した異常事象体感装置を用いた系統ラインナップおよび隔離・隔離復旧訓練では若手の班員をメインに実施させたことで、弁操作と流体の動きなどを関連付けて考えることが弱いということに気づけた。弱いところが重点的に訓練できたのは自分には大きい。
1年目研修でポンプの隔離、点検時の配管内の水抜き、水張りの操作を実施した。訓練装置は、透明な配管だったため、水抜き、水張り時の水の流れが目で確認することができ、とても参考になった。
今回は電気設備に関する訓練を行い、手順に沿って実施した。普段、行う機会の少ない作業のため操作順に曖昧な点があったことが判明した、訓練を通して学び直し、理解することができた。
異常事象体感装置では、系統ラインナップおよび隔離・隔離復旧など実施したが、今までは、隔離箇所が決められた状態での隔離検討であったが、今回は、一から隔離箇所を計画する段階からの訓練であったので、水抜き時の空気入れ、空気入れや水張り時の空気抜き時の弁操作の場所などを考え隔離を計画することを今回の訓練で体験したことで、作業員としての知識向上を図れることが出来た。時間が短いので半日研修にしてほしい。
異常事象体感装置訓練では、EFDを用いての隔離検討から水抜き・水張り、隔離復旧まで一通り作業を行った。流体が視認できる部分では水張り時のベントの役割を視覚的に確認できた。訓練では主に指示を出す側として参加し、復唱・ダブルチェックの重要性を再認識した。基本動作の確認が大切なことがみんなで共有できた。
自身の弱みや今後の課題について発見することができ、今後のどう行動するべきか理解することができた訓練となった。水張り作業時、違和感をもちながら操作してしまった箇所があったので、確認をとり相談して実施すればよかったと反省している。実作業時は、確実に報連相を行いトラブル防止に努めたい。
メディア
掲載
2023年7月26日
電氣新聞に掲載されました
導入の手順
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①まず当サイトから
お問い合わせくださいお問い合わせ頂きましたお客様に詳細資料を進呈します
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②弊社からご連絡いたします
営業担当者と技術スタッフからご説明申し上げます
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③ご見学頂けます
御見積、部品確保の確認
納期スケジュールの詳細な調整 -
④ご発注製作
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⑤据付工事
取扱説明書・設計書の確認 -
⑥品質検査ご納入