時事
2025年10月23日夏のエアコンと水

私が青森県に初めて赴任したのは、もう30年も前になりますが、そのときはクーラー(エアコン)は不要でした。日中は暑い日があっても夜になると涼しく、熱帯夜で寝苦しい日はありません。日中にエアコンが欲しいと思う日もあるにはありましたが、ねぶたをはじめとする祭りのあたり、1週間を過ぎればもう過ごしやすい気候になります。
でも、青森県でも、地球温暖化の影響も手伝ってか、ここ最近は暑い夏が続いています。昔は日中に30℃を超える日は数えるくらいでしたが、最近は連続で○日間というようになってきました。猛暑日と呼ばれる35℃を超える日も珍しくなくなりました。日によっては熱帯夜も経験します。すっかり様変わりです。
したがって、青森県でもエアコンは必需品になりました。エアコンがないと、夏は乗り切れません。熱中症対策としても必須です。
夏にエアコンで冷房を行うと、外の室外機から、ホースを伝ってちょろちょろと水が排出されます。空気を乾燥させる際、その分の空気中の水分が集められ、その水が排出される仕組みになっていると理解しています。
もともと、空気中にあった水分なのですが、この水、捨てるだけでは何かもったいない気がします。
我が家では、ホースの下に水を溜められる容器を置くようにしました。容積にして10リットルくらいのバケツです。エアコンを1日も動かすと、この容器が水で満たされます。透明で見た目にきれいな水が溜まります。
この水を家庭菜園に使います。ちょっと乾いて水が欲しそうな畑に利用します。じょうろに容器から水を移し、畑に散水します。空気中から集めた水の有効利用です。
都内のある展示会に行ったとき、エアコンと同じ原理で飲料水を作る機器が展示されていました。空気中の水分を採取して飲料水へとする機器です。我が家のように庭に撒くだけというのではなく、健康上の問題を回避しなければなりませんから、機器の中には、幾重ものフィルターがあり、そのフィルターで浄化して飲料用にしているとの説明を受けました。
説明では、災害時の飲料水確保が主な用途とのことでした。夏は気温・湿度が高く、空気中の水分量が多いので水が作りやすいのですが、気温・湿度が低く、空気中の水分量が少ない冬は、夏に比べて量は減ります。この点は、季節に左右されます。
さっそく試飲させてもらいましたが、普通に美味しい水でした。