方針
2025年09月25日熱中症予防/冷え活

7/22付ブログより
毎年、夏の暑い時期になると叫ばれるのが、熱中症予防です。地球温暖化の影響なのでしょうが、昔に比べると異常な夏の暑さです。高校を卒業するまで、静岡県浜松市で過ごしましたので、東北地方に比べれば暑い夏を経験しています。でも、浜松市でも当時35℃を超えるというのは記憶にありません。今は、東北地方でも平気で35℃を超え、当時はなかった「猛暑日」たる語もよく聞くようになりました。
昭和の時代は、「水を飲むな」「体を鍛えろ」といった体育会系というよりも軍隊を連想させるような考え方が主流だったように思いますが、さすがに、今日では、その頃の暑さとは比べものにならず、精神論・根性論だけでは成り立ちません。熱中症対策が必要不可欠の時代になっています。
でも、熱中症は予防で回避できる数少ない症状の一つだそうです。
ちょうどTVの健康番組でも、熱中症対策を特集していました。熱中症対策には、水分・塩分をこまめに摂る、適宜の休憩をはさむ、体調を確認するといった基本的対策のほか、作業時に着るファン付きベストや冷却材付きベストといったツールの紹介がされています。それに加えて、プレクーリングと呼ばれる対策が効果的とのことで、TV番組ではこれを「冷え活」と称していました。
プレクーリングとは、作業前に身体を冷やしておくことで、作業時の体温を上がりにくくするというものです。
作業前に、エアコンで十分に冷えた室内で身体を冷やすことは、熱中症対策として効果があります。確かに、私の経験でも、室内で冷やした後に暑い戸外に外出しても暑さを感じるまで時間がかかったという経験はあります。
だいたい22℃くらいに冷えた部屋に、30分くらい居ると、深部体温が冷えるとのことでした。身体の外からの冷却と、呼吸による肺からの内部冷却で冷えていきます。深部体温をそこまで冷やした場合と、そうでない場合で、37℃の室内を歩き回ったときの体温変化を観察していましたが、なるほど、冷やした場合の体温の上昇は抑えられていました。
また、番組では、プレクーリングの一環として、飲める氷が効果的と紹介されました。フローズン状の飲料を飲むと、氷の接触面積が大きく、身体の内側から効率的にクーリングができるというものです。冷蔵庫で普通に作った氷を摂取した時と比べた実験をしていましたが、深部体温が上がりにくくなるという結果が出ています。
手のひらを保冷剤で冷やすことも効果的です。手のひらには、動脈と静脈をつなぐ動静脈吻合があり、多くの血管が通っています。手のひらを冷やすことは血液を冷やすことにつながり、身体が冷えやすくなります。このとき、冷た過ぎない温度で冷やすことが重要で、冷たすぎると、血管が収縮し効果が薄れるとのことでした。気持ちがいいと感じる15℃くらいで5分ほど冷やすのがいいそうです。キンキンに冷やしたペットボトルを薄いタオルで巻いて冷やすやり方が紹介されていました。
その時の状況によって、対策がしやすい場合と、そうでない場合があるかもしれませんが、職場や家庭でできる対策を行い、今年も熱中症を予防していきましょう。