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方針

2025年09月02日防災用保存食

 当社では、災害時の対応に備えて、一定量の防災用保存食(防災食)を準備しています。この防災食、賞味期限との関係で、何年かに1回の割合で、定期的に交換します。今年は、その交換の年に当たります。

 交換に当たって、今まで備蓄していた防災食をどうするか。そのまま廃棄したのではもったいありません。当社ではこれを希望する社員に持っていってもらうやり方をとりました。一種の有効活用ということがいえます。

 今回、2種類の防災食を対象に、希望社員に配られました。牛丼と和風ハンバーグ丼です。もう1種類、中華丼があるのですが、ちょっとだけ賞味期限が長く、別途予定している訓練時に配ることになっています。防災食は具体的にどんなものなのか、今の立場で知っておく必要があるということもあったので、今回、2種類とも試食をさせていただきました。試食と書きましたが、実質的には立派な食事です。

 実は防災食、前の会社で、2011年の東日本大震災の時に会社で食したことがあります。水道は生きていましたが、何日か停電していたときです。この時は、賞味期限がきたからということではなくて、実際に緊急時の非常食として食べました。いくつか種類があったことまでは覚えていますが、メニューははっきりとは覚えていません。なぜかメニューの一つにおでんがあったことだけは覚えています。今回のような牛丼やハンバーグ丼はなかったように思います。この時の非常食、本来は熱湯を注いで食べる形式のものでしたが、緊急時に電気もガスも使えないときに備えて、水でも食べられる形式のものでした。緊急時でしたが、最低限、水が手元に必要というものでした。

 熱湯でも水でも食べてみましたが、熱湯ではしっかりと味を出していたのを覚えています。美味しくいただきました。調理時間も5分程度。そんなにはかかりません。

 でも水を使用となると話は別です。水を注いだ後の待ち時間は、1時間。なかなかに待ちます。そして、味は? 美味しいかというと、物足りないという感じです。でも、普通に食べられはしましたから、そもそも非常時に食するものということを考えると、何も食するものが無いよりは遥かにまし、役割は果たしています。けれど、さすがに、非常食の限界を感じました。

 今回の防災食(牛丼、和風ハンバーグ丼)は、電気もガスも、水もなくても調理できるようになっています。加熱材が入っていて、一つのパッケージで簡易な調理ができ、アツアツの食事ができるようになっています。調理時間は約30分と若干長めですが、東日本大震災の時と比べると、雲泥の差、著しい進歩を感じます。

 肝心の味は? 牛丼は、普通に美味しかったです。防災食としても普通の食事としても申し分ありません。和風ハンバーグ丼は? こちらも普通に楽しめる味でした。でも、牛丼に比べると、「ザ・レトルト」感がありました。もっとも、緊急時に非常食として食べることを想定すると、かなり贅沢な味ということは言えると思います。

 防災食。備えあれば憂いなしなので、引続き準備しておくことは必要ですが、これからも、本来の機能ではなく、入れ替えの時に食するような平和な使い方を続けたいものです。



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