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方針

2025年11月06日他者のスケジュールから押さえよう

 業務のスケジュールを立てる時、比較的余裕のある場合と、ない場合があります。締め切りや納期が間近で、余裕がないとき、例えば、普通にやると10日かかるような仕事を1週間で仕上げるような場合、まずは何から始めればよいでしょうか。

 まずは、締め切りまでに必要な業務を分解し、それぞれ、いつまでに仕上げるかを明確にする必要があります。5W1Hをイメージします。そのとき、自身だけでは完結せず、他者にしてもらわなければならない業務があるとすれば、経験上、その他者のスケジュールを真っ先に確認する必要があります。

 スケジュールに余裕がない中で、その他者が自身の描くスケジュール通りに動いてくれるかはかなり重要です。

 自身の業務であれば、その日に残業をする、厳しければ徹夜も辞さない、休日出勤をしてまで業務にあたる、この判断は自身の判断でできます。自身でコントロール可能です。でも、他者には他者の予定がありますから、その予定を横に置いてまでこちらに付き合ってくれるかは確約はありません。この確認が真っ先に必要になります。

 他者が協力会社の場合もあります。例えば、客先にスケジュール(締め切り)の確約を求められた場合、それを約束する前に協力会社の確約を取り付けておく必要があります。こちらの見通しだけで先に客先と約束してしまうと、協力会社が何らかの理由でできませんとなったとたんに、客先とのトラブルに発展します。

 実は、他者には自身の上司も含まれます。最終的に上司の承認が必要な場合、その上司に承認のための時間を割いてもらわなければなりません。締め切り日の2日前から、海外旅行で不在なんてこともあると、実は締め切り日の3日前には仕上げておかなければならないということになります。もちろん、代理承認も可能ですが、重要な案件であれば、最低限、事前説明が必要になる場合が多いです。事前説明時には、完全ではなくてもある程度の仕上がりが求められるでしょう。

 若いうちは、どうしても、自分本位でスケジュールを立てがちです。締め切り近くまで自身の作業をして、そのときに初めて上司の不在を知ったなんてことがないようにしましょう。

 私も、過去に何回か痛い目を見ました。締め切りまであと3日あると思っていたら、明後日から上司が出張で不在に気づきました。今みたいにリモートシステムが充実している時代ではなかったので、明日説明が必須。結局、その日に仕上げざるを得なくなり、深夜まで残業、午前様になりました。

 スケジュールがタイトな時に、協力会社をはじめ、他者から「できます」との返事が返ってきても、注意が必要な場合があります。発注者-受注者、上司-部下の関係等、上下的な関係があると、下の立場の方は「できません」と言えないことが往々にしてあります。その場合の「できます」は文面通りではなく、実質的には「がんばります」です。「がんばります」の場合、締め切りを守れるかはかなり怪しいです。

 どう完遂するのか、具体的に手段を確認する必要があるほか、ホールドポイントを設け、進捗をフォローしていく必要があります。「できます」なのか「がんばります」なのか、見極めることはかなり大事になってきます。



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