方針
2025年06月17日「わからなかったらまず聞け」(1/2)

4/24付ブログより
4月になると新入社員が入社してきます。フレッシュ感があふれ出て、期待感と不安感がそのまま伝わってきます。毎年、この時期になると、新入社員のフレッシュ感に触れて、むしろこちらがエネルギーをもらうように感じます。
同時に、自分自身が新入社員だった頃、もう40年近く前なのですが、この頃を思い出します。あのときは自分もフレッシュでした。とある控室で中途入社の年配方がおられて話をしたのですが、「最初から背伸びをしないで若者は若者らしくしたらいい」とアドバイスを受けたのを今でも覚えています。その後、後輩の何人かにそのまま使わせてもらっています。
入社して、会社のカリキュラムに従って新入社員研修を受けますが、一番印象に残った言葉があります。外部講師の言葉です。それは
「わからなかったらまず聞け」
でした。もちろん、書物等で調べることも大事なのですが、「人の頭の中は知識、経験、知見の宝庫です。それがあなたのすぐ周りに存在しています。これを活用しない手はありません。」と熱弁されました。一見、当たり前のように思いますが、ではなぜ、印象に残ったか。
大学の先生に教えられたのと真逆の言葉だったからです。学生時代、わからないことがあるとすぐに先生に聞きたくなります。小中では顕著でしょう。でも、大学の研究室で論文を書くための研究をしているとき、わからないといって師事した先生に尋ねると、決まってこのように諭されました。
「鈴木君、人に聞く前に、まず自分で調べて勉強してくれないか。そのうえでわからないことがあったら聞くようにしてほしい」
優しめに言葉を選んで書きましたが、昭和の時代のやりとりなので、実際は、もっと辛辣な言葉を重ねられました。
社会人になって「わからないことがあったらまず聞け」は当時の私にとっては非常に斬新に受け止められました。同時に、「すぐに聞けばいいなんて、社会人って楽だな」と感じたのも覚えています。
研修後、社内の配属先の部長からも同じことを言われました。「わからなければまず聞け」そのうえで、「直接回答してもらえないときもある。時には、まず自分で調べろ、勉強しろと言われることもある。はっきり言っていい気分はしない。でもそれも一つの回答として受け止めろ」
(つづく)