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2024年10月29日ニラのはなし(ちょっとした罪悪感)

 家庭菜園では、ニラも楽しんでいます。春先にできるのですが、とれたてのニラを湯がいておひたしにして食べると、ニラ独特の風味に加えてほんのりとした甘みを感じます。これはスーパーで購入したニラで味わうことはできません。

 先日、娘が友人を連れてきたので、新鮮なニラを提供してあげようということで、前日の夕方にとったばかりのニラを朝食に出しました。でも、あまり感動した様子がありません。あれっと思いながらこちらも食すると普通のニラ。ニラ独特の風味はありますが肝心のほんのりとした甘みがありません。とってから半日も経つともう感動は味わえないようです。スーパーのニラでは味わえないもの当然です。

 100円ショップでニラの種を買ってきたのが始まりでした。15年近く前です。種をまいてもその年に収穫はできません。2~3年後に収穫ができるようになります。雑草に負けないので育てるのは簡単です。ほとんど手がかかりません。春から秋先まで収穫が楽しめ、その後は一旦枯れますが、春になるとまた若芽が出てきます。この繰り返しです。春の若い頃が葉も柔らかく味はいいです。

 秋になると白い花が咲き、花が終わるころに多数の種ができます。この種が落ちると発芽して、その場所に新しくニラができていきます。1年目は気づきませんが、2~3年たつと見た目にもニラが認識できます。この繰り返しで、ニラはそのテリトリーを増やしていきました。これが後述する罪悪感につながります。

 テリトリーがどんどん拡大していき、気づいたときは、庭の至る所に雑草のようにニラという状況になりました。知らない人が見ると立派な雑草です。冬に枯れますが春にはまた若芽が出て育ちます。もう、家庭菜園というよりも適当に雑草を刈って食している感覚です。便利といえば便利ですが。

 テリトリーの拡大は、庭の範囲内とは限りません。ある秋、隣の空き地にニラによく似た花を見つけました。よく見ると、立派なニラです。こんなところまで種が飛んで行ったの? いつの間に? 隣人の庭も見てみましたが、ニラがいっぱい。家から比較的遠い空き地にもニラ。近所の方の敷地にもニラ。野菜の一種とはいえ、ここまで拡大すると、喜ばれるというよりむしろ迷惑かも?

 これって犯人はもしかして我が家? もしかしてではなく、多分、そうでしょう。ニラのタネって放っておいたらいけなかったんだ。罪悪感。それ以来、ニラの花やつぼみを見つけるとせっせと摘むようになりました。

 でも隣人の庭までは手が出せません。その隣人は高齢者なので頻繁に庭作業をすることはできません。会う機会も限られています。あんなにいっぱい花が咲いている。種ができて飛ぶ前に摘みたいのですが。うまくいかないものです。



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