時事
2025年02月04日ノートがない!

毎日、退社時には机の上を片付け、資料はキャビネットに保管して帰途に着きます。時間があるときには、資料を仕分けしてキャビネットに保管しますが、忙しいときには、翌日以降にその仕分けを後回しにし、単に資料を重ねてキャビネットに一時保管します。
また、出張等が控えている場合には、必要なノートや資料はカバンに入れて持ち運ぶことがあります。
その日は退勤バスにぎりぎりということもあり、そそくさと資料を重ねてキャビネットに保管、帰りました。
翌日、キャビネットを開けて、必要な書類を取り出します。一番に取り出すのはノート。打ち合わせ時にメモが必要なため、一番の必須アイテムです。しかし、その日はキャビネットを開けても、肝心のノートがありません。
「あれ、おかしいな?」
今までも、ノートが即座に見つからないということはありました。前日にカバンに入れていたのを忘れていたり、クリアファイルの中に他の資料に紛れてしまってあったり、だいたいそんな感じです。なので、今まで同様、カバンの中や他の資料があるクリアファイル内を探しました。でも、見つかりません。
そうこうしている間に、朝会の時間になりました。
「しょうがない」
新たなノートを用意することも頭をよぎりましたが、ここはメモできるペーパーを1枚持っていき、ノートの代用です。
でも、内心気が気ではありません。ノートは殴り書き、断片的な記載ばかりで、私以外の人が見てもあまりよくわからないであろうとはいえ、なくしていい代物ではありません。
朝会が終わって、捜索再開です。前日の帰宅時の状況を改めて思い出してみます。前日は、帰宅時にノートを持って帰るか否かで、その必要性を以下のように自問自答した記憶がよみがえりました。
「出張もないし、持って帰る必要はないな」
その記憶に合わせて、他の資料を束ね、一番上にノートを置いてキャビネットにしまった記憶がうっすらとよみがえります。
もう一度、キャビネット内の資料を確認します。
「あっ、この資料、ノートと一緒に束ねた資料だ」
資料はあるのですが、肝心のノートだけがありません。変です。
と、ここで一つの発見。キャビネット内は3段になっており、一番上の段に資料を置いたのですが、その中には、資料が入っていないクリアファイルだけというものが含まれていました。そのクリアファイルが、3段めの棚から滑り落ちた形跡がありました。一番下の段にちょうど、扉との隙間をぬぐって落ちたようです。2枚のクリアファイルが、やや丸まった形で、一番下の段の扉に近い位置に落ちていました。
クリアファイルを重ねていると、摩擦抵抗が少なくなり、ちょっとした勾配や振動で滑り落ちるようです。でも、肝心のノートは一番下の段にありません。ミステリアスです。
キャビネットの扉は、横にスライドするタイプの扉です。無駄に何回か開け閉めして確認しましたが、やっぱりノートはありません。
しばらく時間がたちました。「やっぱり、3段目の棚から落ちたとしか考えられない」「もしかして、スライドする扉の裏に引っかかってへばりついているのでは?」「でも、そんなことってあるんだろうか?」こう思って、扉を横にスライドして半開きにして、結構狭い空間なれど頭をキャビネットの中に入れて扉の裏を確認。すると。。。
「あっった~!」
ものの見事に、スライド扉の裏にノートが縦に収まる形で引っかかり、扉と一体化していました。ついにノート発見です。不安が一気に消し飛び、安堵感が沸き起こってきます。気持ち的にもすっきりです。
でも、何とも言えない間抜けな時間を費やしてしまいました。