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方針

2026年08月06日いつもキレイに使って頂きありがとうございます

 「いつもキレイに使って頂きありがとうございます」当社のお手洗いにはこの掲示物が貼られています。当社に限らず、他の施設でも目にすることがあります。
 言うまでもなく、キレイに使ってほしい、キレイに使ってくださいの意図ですが、単刀直入に「キレイに使ってください」と訴えるより、キレイに使おう、キレイに使わなきゃいけないとの思いを惹起させる表現だと思います。
 この表現、総務部が機転を利かせて取り入れたものです。

 ちょっとした表現の違いで、訴えられた方の感じ方が変わります。なぜでしょう?
 題材は違いましたが、NHKの有名なクイズ番組の中で取り上げられたことがあります。なお、このときの主題は、『‘やるな’と言われるとやりたくなるのはなぜ?』でした。
 逆説的に、『‘やれ’と言われるとやりたくなくなるのはなぜ?』に置き換えていいと思います。

 「人間とは、本来、自由な生き物」であり、自由を阻害されると抵抗したくなるという本質を持っている、というのがその理由です。
 親から「宿題をやれ」と言われて、やる気が失せた。自動車を運転していて目の前でトロトロと低速で運転され、イライラ感が募った。誰もが経験したことのある感情だと思いますが、これも自由を阻害されたということから来るものということになります。

 冒頭の例に戻ると、「キレイに使ってください」だと命令口調になります。命令口調は、見かたを変えると、その人の自由を阻害する言い方になります。
 一方、「キレイに使って頂きありがとうございます」は、命令口調ではありません。趣旨を理解していただいて、趣旨通りに行うのも自由、行わないのも自由、自由を阻害しない言い方になります。

 また、「ありがとうございます」の表現で、お礼を述べています。人間には、誰しもが「他者から認められたい」「価値ある存在だと評価されたい」という承認欲求を持っています。この承認欲求もくすぐっているのではないかと思います。

 ちょっとした表現の工夫ですが、人間の本質に照らした素晴らしい工夫ということが言えると思います。最初に思いついた人に頭が下がります。



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