方針
2025年04月17日VUCA時代を乗り切る

現代の世の中は、VUCA(ブーカ)時代と呼ばれます。VUCAは、4つの単語の頭文字をとった造語です。
V(Volatility:変動性) U(Uncertainty:不確実性)
C(Complexity:複雑性) A(Ambiguity:曖昧性)
VUCA(ブーカ)とは、一言でいうと「先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態」を意味することになります。もともとは約30年前の1990年代後半に軍事用語として発生した言葉ですが、今、再び注目されています。
確かに、AIの急速な進展、新型コロナウイルスの流行、テレワークシステムの導入拡大、ウクライナやガザでの戦争など、身の回りで起こっていることでもVUCAを実感できると思います。
VUCAでは、PDCAよりもOODAが推奨されます。OODAとは、以下の頭文字をとったものです。
O(Observe:観察する) O(Orient:状況を理解する):
D(Decide:決める) A(Act:動く):
じっくりPlanを練ってDCAを行うPDCAに比べて、より迅速性・柔軟性が求められるやり方ということになります。
先日、「VUCA時代の生き残りをかけて」と題した講演を聴講しました。いろいろと実話を交えての話でしたが、私なりに要約すると、以下の内容であったと思います。
・世の中の変化が早いということは、日本流の、リスクを分析して、ヘッジをして、確実に成功を見極めてから判断、というのでは遅すぎる。
・世の価値観も変化していく。そうなると、今までの常識や慣習を前提とした判断ではうまくいかないことが多くなる。組織としての常識にとらわれないこと、また、決断を早くすることがVUCA時代を乗り切る秘訣。まずは、やってみるという姿勢が大事。「できる、できない」ではない。「やるか、やらない」かだ。
・常識にとらわれないアイデアが必要になる。これは、今までのリーダーシップ型のやり方では生まれづらい。若い方、新規参入者を含めて幅広い層から意見が出るようにするのが大事。
常識を乗り越えて、速やかに判断といっても、実施する方からすれば言うほど簡単ではありません。「失敗を恐れるな」が根底にあるのを理解はしつつも、なかなかに悩んでしまいます。でもその前に、やりたいこと、そしてそれを含めた課題認識とアイデア出しが必要になります。トップダウンだけでなく、ボトムアップ的な流れも大事にしなければなりません。様々な方の知見や知恵の結集ということが重要になります。
我々の業界は、このような世の流れを即座に受けることは多くないようにも思います。しかしながら、一定のタイムラグがあっても、その影響を受ける日は来ます。今のうちから何ができるか、時間のあるうちに考え、できるところからでもいいので準備をする・実行に移すことが重要と思います。