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方針

2025年04月03日自分一人くらい

 生活していると、個人で過ごすことのできる時間と、団体行動が求められる時間があります。

 個人で過ごす時間は、ある意味、勝手気ままにやりたいことをやればいいのですから、気楽です。もちろん、家事や宿題など面倒な時間も存在しますが。

 その一方で、往々にして団体行動が求められる世界に出くわします。会社生活は団体行動の最たるものです。

 団体行動では、いくつかのルールが設けられます。あらかじめ定められたルールでなくても、その時々の決まりごとが設けられます。例えば、翌日の集合時間はそれに当てはまります。ルールというよりも「〇〇しましょう」といった行動目標に近いものもあるでしょう。

 でも、この決まりごと、ときどき面倒に思うことはないでしょうか?

 このようなとき、「自分一人くらい」しなくても全体に影響はないだろうという悪魔の(?)ささやきが聞こえてくることがあります。たしかに、自分一人だけがそれをしなかった場合を想定しても、全体として大して影響がない場合があります。でも・・・よく考えてみてください。自分が面倒と思うことは、他の方も面倒と思うものです。自分一人だけがそう感じているわけではないでしょう。同じように、他の方も「自分一人くらい」と思っていても不思議ではありません。そう、同じように考える方はかなりの人数になるということです。

 そのかなりの人数のうち、悪魔のささやきに従ってしまう人が、相当数いたら、もう、「自分一人くらい」にはなりません。

 学生時代に、テニス部に所属していましたが、重要な試合の前にはレギュラー練習がありました。レギュラーはもちろんのこと、レギュラー以外にも練習サポートとして参加を求めます。例えば、レギュラー以外の方が5人必要であれば、余裕をもって、7人くらいが集められるわけです。2人分の余裕です。昼練ならいいのですが、朝練の時は日ごろよりも早く起きなければなりません。朝の10分が実質1時間くらいに感じるお年頃なので、早起きは相当に大変です。レギュラーは試合に向けて燃えていますが、それ以外の方のモチベーションはレギュラーと同じとは限りません。その時に「自分一人くらい(朝寝坊して遅刻しても)」のささやきが来ます。2人分の余裕があるので、一人だったら練習への影響はありません。でも、そのように思う方は必ず複数人います。レギュラー以外の3人以上が実行した断面で、練習全体への影響が出ます。

 「団体行動とは何ぞや」も体育会系の指導項目の一つですから、練習への影響の有無にかかわらず、実行した方への指導は必ず入ります。今考えると、このようなことを通して精神力が鍛えられたように思います。

 会社生活では、業務命令になることが多いので、「自分一人くらい」はなかなか発生しないように思います。でも、「自分一人くらい」この悪魔のささやきに出会ったら、ぜひ、それに立ち向かう精神力を身に着けていただきたいと思います。



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