方針
2025年03月06日伝わる話し方

論理的に話す、人に物事を伝える時にこのように話すことができれば、話された方も理解が進みやすいです。でも、論理的に話せば伝わるのでしょうか?
これに関して、ネットで面白い記事を見つけました。以下、抜粋です。
『説明をするとき、「論理的な伝え方を磨けばしっかり伝わるだろう」と考える人がいます。間違いではありませんが、論理的な伝え方を磨く前に知っておいてほしいことがあります。それは、人は話の「2割」しか記憶できないということです。これは、聞く気がある、聞く気がないという意味ではありません。話を聞く気持ちがあっても、その内容を次の瞬間には忘れてしまうのです。私たちの脳は、生きていく上で不要だと判断した情報は次から次に消去されるようにできています。そのため、どんなに重要なことであっても、聞き手の脳が必要と判断したこと以外は記憶できないのです。』
『そもそも、脳の仕組みからして話したことの全てを覚えてもらうのは無理というわけです。つまり、説明は、「断片的にしか覚えられない」という前提を理解すること。その上で、「要点だけは確実に記憶してもらう」ことが求められます。』
『話したことの全てを受け取って、実践してもらうのはそもそも無理なのです。まずはこの前提を受け入れるだけで、説明上手に一歩近づくことができます。』
時折、何でもかんでも伝えたがる人を見かけますが、実は逆効果であることがわかります。伝え手側は、伝えたいという欲求があり、それに対する満足感を得たいものです。しかし、満足感があっても、うまく伝わらなければ成功とはいえません。実際、私が聞き手側に立った時ですが、情報量が多いと、何を言いたいのか、自身の頭の中で情報を取捨選択し整理することが必要で、つらく感じる時を経験しています。この時、聞きながら整理しきれなければ「趣旨がわからない」となります。伝え手は、伝える内容の量を絞り、如何に要点を伝えるか、そして、如何に要点を覚えてもらうかが大事ということです。
先ほどの記事では、以下の例がありました。歩行者の「すみません、この辺りにカフェはありますか?」に対しての説明です。
『A「はい。まっすぐ行って、2つ目の角を右に曲がると、右手にカフェがあります」
B「はい。まずこの道をまっすぐ進んで、1つ目の信号を過ぎてから、2つ目の角を右に曲がります。右に曲がったら、少し進んだところに小さな公園があります。その公園を過ぎてさらに進むと、左手にコンビニが見えてきます。そのコンビニを過ぎてすぐ右手にカフェがあります」』
口頭の場合、どちらが頭に残りやすいか、一目瞭然と思います。
これは、「話す」ということによらないと思っています。文書でも同じです。いっぱい書いて記録に残すことを目的とする文書は別にして、関係者に内容を速やかに理解してもらいたいときは、要点を強調して聞き手に覚えてもらう必要があります。
そのためにも、伝え手は、重要なことは何か、何を真っ先に伝えたいのかをあらかじめ整理しておく必要があります。
これらのことは、得手・不得手はあると思いますが、訓練や実践(経験)で上達が可能です。
(参考資料)
東洋経済オンライン、「説明がヘタな人」「うまい人」の決定的な違い「論理的に話せば伝わる」というわけではない、2024.10.21