方針
2024年09月26日伝わるコミュニケーション

情報がしっかりと伝わって共有されているか。組織においては基本且つ重要なことです。これがしっかりしないことが発端となって、トラブルに発展します。いわゆるコミュニケーションエラーです。
コミュニケーションエラーを起こさないためには、共有すべき情報が「伝わっているか」が重要ですが、日常業務の中で、これができていないケースが往々にして生まれます。
以前に所属した組織で、コミュニケーションエラーに起因するトラブルが発生しました。なぜ、エラーが発生したのか、そのファクト確認をしていたときのやり取りです。
「その情報は、どう相手に伝わったのですか?」
「メールで相手に伝えました」
「伝えたことはわかりました。どう伝わったのですか? ちなみに相手がそのメールを読ん
だことは確認できているのですか?」
「・・・・」
この場合は、言いっ放しになり、伝わったことの確認をしていませんでした。当時のこの組織は、業務連絡書を出して終わり、メールを出して終わりのように、受け手に冷たいやり方になっていることが日常的だったと思います。
伝え方にも工夫が必要です。特に、共有すべき対象者が多岐にわたる場合、聞き手の全員が同じ理解・解釈になることが必要になります。組織が大きい場合は、これができないと手戻りのリスクが高まるほか、致命的なトラブルに発展する可能性もでてきます。
対象者が多い場合など、極力書き物で伝えるのが鉄則です。5W1Hを明確にすること、正確な表現を使うことが基本です。文書がわかりづらく口頭で行間を補足する対応が見られることがありますが、行間を説明しなければならないような書き物は避けたいところです。後々にトラブルの種にしないためにも、口頭説明事項も極力書き物に残しましょう。
解釈が分かれるような表現も使用を控えた方がいいでしょう。以下は、よく教科書に載る例文です。
「黒い目のきれいな女の子」
「黒い目の、きれいな女の子」なら、目が黒くて、容姿がきれいになりますが、「黒い、目のきれいな女の子」となると、衣服や日焼けなど容姿が黒く、目がきれいになります。
受け手にやさしいコミュニケーション。なかなか容易ではないことですが、日ごろから意識的に気を付けていくことで身に付いていきます。伝わるコミュニケーションを日常化していきましょう。