方針
2024年09月19日まずは感謝しよう

叱咤激励。いい言葉ですが、昭和世代の私は叱咤叱咤で育ってきた感覚があります。ダメ出しをされながら怒られて育つ。反骨心も求められます。恥ずかしながら、私の課長部長時代はこの感覚でかなりマネージマントしていたように思います。まあ、それが許される時代ではありました。
求める成果(目標)に対し、組織のパフォーマンスがそこまでいかずギャップがあるとき、まずはそのギャップをどう埋めるかを考えます。これは自体は当たり前のことなのですが、この時、なぜここまでしかできないんだ、もっとがんばらないとまずいじゃないか、この感情が先に出ると口調も厳しいものになります。成果至上主義的な発想です。今の時代ではハラスメントにもつながる行為です。
こうなると、個人や組織の欠点・要改善点ばかりが目に付くことになります。その個人や組織の要改善点がいくつも浮かんでくるのに、良い点はなかなか浮かばないなんてことも過去にはありました。
でも、やっている方々は怠けているのでしょうか。多くの方は業務に真摯に向き合い、いわゆる能力の出し惜しみをしている方はほとんどいません。結果は結果としてついきますが、やっている方々がどれだけがんばっているか、この発想に立つと、まずはがんばっていただいたことに感謝の念が発しやすくなります。また、良い点を見つけやすくなります。
また、目標とのギャップを埋める行為は、その個人や組織が成長する行為でもあります。上の立場ではどのように成長を促すか考えるようになりますし、促された個人も成長を感じる機会が多くなると思います。
成果を上げることは非常に重要です。上がらなければ改善が必要です。しかし、成果至上主義に陥ると組織のパフォーマンスもいつの間には限られたものになります。個人や組織の成長へも視点を移す、まずは褒めて感謝して、そして足りないことを指摘(というより助言)する、今の時代に求められていることと思っています。