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方針

2024年09月05日コメンタリー運転

 原子力安全の場合、重大事故に至らないように幾重にも対策を施します。安全上重要な施設ともなれば、単一故障や単一エラーを想定してもその機能が失われないように、多重化やインターロックなどの機能を装備します。

 一方、交通安全ではどうか。最近の車は、過剰とも思えるくらいの安全機能がついており、コストにも反映されていますが、安全の本質は、運転手に頼っています。運転手の単一エラーで重大な災害が発生し得る点は、今も昔も変わりません。

 運転手が、どれだけ細心の注意を払って運転するか、どれだけ安全運転に集中するかにかかっているのですが、運転手も人間です。ずっと集中し続けろというのは頭では理解しても、実行できていない瞬間も現実的には存在します。

 最近ですが、とある日曜日、午前中にへとへとになるまで運動して、その帰り道、交差点で、右折の信号待ちをしていました。もともと対向から直進車があまり来ない交差点であり、信号が青に変わって、順調に何台かの右折車が流れていたので、前の車に沿って右折しようとしたところ、実は対向車が来ていて、慌てて急ブレーキ。でも、止まった場所は対向の直進車とぶつかっても不思議ではないくらいの道の真ん中。先方の対向車がこちらの動きを予想してか、もともと減速していて止まってくれたので事なきを得ましたが、かなり危ない行為をしてしまいました。

 前の車の陰になって、直進車が見づらかったのはありましたが、疲れていつもよりぼーっとしていた面は否めません。では、そうなることを見越して車を使わなければよかったか。あるいはもっと休憩してから運転すべきだったか。その時の状況からして現実的だったとは思えません。距離的には長くない運転でしたので、もう一歩の集中力が必要だったことと思っています。

 そういえば、コメンタリー運転を職場で推奨したばかりなのに、できていませんでした。車内には一人でしたが、急にバツの悪さを感じた次第です。

 それ以降の道は、コメンタリー運転を実践して帰りました。ぼそっとつぶやく程度でしたが、「交差点よし」「横断歩道よし」「歩行者よし」「信号よし」「一時停止よし」等、大声でなくとも声に出すと、集中力が持続します。安全運転に効果的と切に感じました。



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