方針
2022年08月04日オアシスの老人

二つの町の間にあるオアシスに一人の老人がいました。
片方の町からある男がそこに来て、その老人に「隣の町はどんな町ですか?」と尋ねました。すると老人は「今まで居た町はどんな町だったのか?」と逆に尋ね返したので、その男は「たちの悪い人間が多くて、汚い町でした」と答えたので、老人が「お前がそう思うのであれば、隣の町も悪い人間が多くて、汚い町だろうよ」と答えました。
また、同じ町から別の男が来て老人に「隣の町はどんな町ですか?」と尋ねました。すると老人はまた「今まで居た町はどんな町だったのか?」と逆に尋ね返したので、その男は「親切な人が多くて、キレイな町でした」と答えたので、老人が「お前がそう思うのであれば、隣の町も親切な人が多くて、キレイな町だよ」と答えました。
2人の男が現実を見る見方が異なっているように、同じ対象であっても物事を見る態度や立場の数だけ物事の見方が存在します。
会社を取り巻く組織/人あるいは所属している組織/人から、自分がどう見られているのかは、その数だけ存在し、逆に私たちの周りの組織/人や自分たちの組織/人を、自分がどう見ているのかも、その数だけ存在します。
こうしてみると、何事も先ずは自分の気の持ちようであると言えることも多いと思います。
それらを踏まえてなお、客観的に物事を見ることは難しいのですが、本当にその見方で正しいかどうかについては、事実関係を集めて、冷静に判断する必要があると思います。
逆に言えば、他者も気の持ちようで(ある種の先入観で)何と思っているか分からないということでもあると思います。このことについて、自分と協調できるように意思疎通を図ることは重要なので、重要な相手には様々に慮った上で、かなり気を使った対応をする必要があることは言うまでもありません。