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方針

2025年02月12日アウトプットとアウトカム

 ある会議の席で、以下のように言われたことがあります。
 「我々が求めているのはアウトプットではありません。アウトカムです。よろしくお願いします。」

 アウトカム、当時の私にはあまり聞きなれない言葉でした。英語の辞書やウィキペディアでは以下のように記載されています。
(英和辞典)
 Output:産出、生産品、生産高、出力
 Outcome:結果、成果

(ウィキペディア)
 出力(=アウトプット):出力とは、何らかの対象から出る信号や力、またその種類や大きさのことである。入力の対義語。アウトプットともいう。
 アウトカム:アウトカムとは、成果、結果を意味する英語由来の外来語であり、分野によって多少意味が異なる。

 わかったようなわからないような感じです。アウトカムには成果というキーワードがありますが、定義だけ追ってもなかなかピンと来ません。

 アウトプットとアウトカムの違いを理解する上で、よく聞く例が以下です。
 ・交通量が多い交差点で、交通事故を防止するために歩道橋を設置することを決めた。歩道橋の設置がアウトプット、歩道橋の設置によって、交通事故がどれだけ減少したかがアウトカム。

 要は、アウトプットは、何を行ったか、何を作ったかといったことに焦点が当てられますが、アウトカムは、アウトプットにより、どんな成果をもたらしたか、どんな影響があったのかということに焦点が当てられます。

 当社のビジネスでは、以下のような例が当てはまると思います。
 ・客先の要望等に基づき提案する場合に、提案資料を作り説明することがアウトプット、提案内容が客先に受け入れられ、受注や作業につながることがアウトカム
 ・客先の要求に沿って保守作業を行う場合に、手順通りに保守作業を完了するのがアウトプット、完了した保守作業が要求通りであり、健全に設備が働くことを保証するのがアウトカム

 業務で求められるのは、アウトカムです。この語自体は意識していなくても、日ごろから、業務の狙いや趣旨、いわゆる目的を意識して、業務を進めていると思います。引き続き、アウトカムを目指して業務を進めていきましょう。

(参考資料)
  Wikipedia、「出力」「アウトカム」



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