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方針

2024年04月10日同じ目的で違う立ち位置

 同じ目的を見据えていても、共通の立ち位置で物事を見なければ、同じ方向を向くことができないと感じます。

 過去の工程検討の中で、工程短縮の取り組みを提示してくれる一方で、「この案を出してしまうと、今後は特別な(今回に限るような)検討条件を無視されて、同様な取り組みをする際に、(客先等に)意図せず短くなることが当たり前になるのではないか」という意見もありました。

 効率よく安全、高品質に取り組むという目的は同じでも、工程に適切な余裕を持たせたり、コスト面で適切な売上、収益を求めたり、先々のことを心配したりと、1人1人がどのように経験してきたかの背景も影響し、これがギリギリの計画だという前提に立っている人も居れば、どうせ余裕があるはずだという前提に立っている人も居るなど、立ち位置を等しくするのは時間も労力も必要で難しいことがあります。

 親会社と子会社とでは、子会社を使いたい(使って欲しい)という目的は同じだけど、子会社に対して他の工事会社と同じ(高信頼性の)技術力を持っていることに疑問を持つ一方で、子会社を使っての地元活用もコストダウンもしなければならないので、親会社(親会社の社員)としては矛盾する葛藤がありそうなことも想像できます。

 リスクを取らなければコストダウンできない面もあるなら、親会社も汗を掻く(子会社の技術向上をさせるためにサポートする、指導する、一緒に行う)という側面も求めつつ、リスクヘッジは考えるとして、同じ目的を持つもの同士なので、今後も協力していきたいものです。

 ところで、このような矛盾する話は、一般にも起こり得て、職務を遵守するという目的は同じでも言い分が異なる、以下の話があります。

 重要な人物が出入りする重要な施設を建てるために、2人の公務員が携わった。
 1人は「簡単に侵入できないようにし、一旦侵入されたら簡単に逃げられないようにして欲しい。」と要求した。
 しかし、もう1人は「何かあったときには、とにかく直ぐ逃げられるようにして欲しい」と要求した。
 ここで、前者は「警察官」で、後者は「消防士」であった。



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