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方針

2024年02月20日褒め不慣れについて

 一般に公的な要素の強い企業(電力等)、国や地方自治体のような組織では、新しいことにチャレンジすることでの加点方式の評価よりも、やるべきことをきちんとやれなかったり、失敗したりすることでの減点方式の評価になりがちだと言われます。

 そうでなくとも、失敗することに対して過剰に反応されることで非常に保守的になり、チャレンジするどころか、普段の業務においてもプレッシャーが掛かることはありがちな話です。このことはトラブルやインシデント発生に過敏になり、普段トラブルが起きていないことが当たり前で、そのための努力が蔑ろにされがちなこともあり得ると思います。しかしながら、このことは当社やサイクル事業に関わる会社に限らず、実際にはどの事業(運転、保守、委託、請負等)、どの会社、どの部門(事務、現場等)にあってもありがちな話でもあります。

 とは言え、このような状況であると、日々無事に過ぎていくことにどれほどの価値があるかに思い至らず、それに貢献する働きが客先や社内から褒められることもなく(下手をすればトラブル防止が稼働率低下だと咎められて)終わり、何かトラブルがあったときだけは強く責められるようにされることで、モチベーションを維持することが困難になることも分かります。

 いずれにしても、少なくとも客先から当社への感謝が示され難いことについて、客先が冒頭のような減点方式の評価がベースにある企業文化であれば、そもそもそれに期待することが困難かもしれません。だとすると、その分当社内できちんと業務を行っている従業員の方々に一層感謝をすべきで、そのような企業文化を目指すべきだと思います。今回の新人事制度では加点方式を明確に打ち出しましたし、その分チャレンジすることに積極的になる文化を育みたいと思っています。

 ここで、企業文化の変化には年単位の時間が掛かると言われており、褒める文化への変化には上司のみならず、社員一人ひとりが自ら積極的に行うくらいの意識と覚悟が必要です。1年経過後研修報告会等では、少しずつ「まず褒める」の姿勢が浸透しつつありますが、これが他の集まりや場面でも励行されるよう、皆さんとともに臨んでいければと思います。

 因みに、減点に繋がりかねない失敗を犯したとしても、失敗した本人の問題よりも、その失敗を犯した背景、要因分析から再発を防止することに力点を置いた対応をし、水平展開することが大切で、これを広く浸透させたいと思っています。

 さらに、客先からの感謝が示されないことについて強いて言うと、彼らが当社に対して価値があると思っていることの琴線に触れることが必要で、現場を良く知る当社がその経験を生かして、新規のカイゼンや提案を行うことに顧客満足度を上げるポイントがあり、それがコストダウンや稼働率向上に繋がって、感謝の気持ちが湧きやすくなるのかもしれません。



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