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方針

2026年01月13日事実と主観

 トラブル対応の原因の究明と対策の立案をする際には、起こった事実を正確に積み上げていく必要があります。5W1Hが大事です。誰が(Who)、いつ(When)、どこで(Where)、何をやったのか(What)。現場を再現するくらいの細かいメッシュでの確認が必要になります。
 そのうえで、問題となる事実に対して、なぜ(Why)が追加されます。なぜを明確にする場合、トラブルに関わった人のそのときの認識や気持ちまで確認する必要が出てきます。

 これらを確認するためには、現場で作業に関わった方々から、事実関係を聞き出さなければなりません。1回では不十分なことが多く、原因と対策の検討をしている間、何回か聞き取りをすることになります。

 事実関係を確認するうちに、だいたいのストーリーが見えてきます。「ここに根本の原因がありそうだ。」
 でも、この段階では、まだ推定であり主観が多分に混ざっている場合があります。そのような場合は、この推定が合っているかどうか、さらなる事実確認により明確していくことになります。

 先日、あるトラブル対応の原因の究明と対策の立案をしている段階で、そこまでの検討状況についての報告がなされました。途中段階なので、まだまだ確認する事項が残されている状況です。
 こちらから、事実関係の確認の質問をした際、妙な返事が返ってくることがあります。「この時、作業員はこの動作をしたと思います」「おそらく、このような作業をしています」例えば、こんな感じです。
 事実の確認をしているので、「思います」「おそらく」は変ということになります。これは事実ではなくて、回答者の推定・主観です。

 私も経験がありますが、上の立場の方から質問を受けると、その質問にその場で何とか回答したいとの思いが沸く場合があります。まだ確認できていないことを質問されると、なおさら自身でこの場を何とかしたいとの思いになることがあります。心の奥で、なぜいまだに確認できていないのかと詰問されるのを怖がっているのかもしれません。そうなると、事実ではない推定が混ざります。
 でも、主観をあたかも事実のように話してしまうと、その場は混乱していきます。かえってよろしくありません。

 「事実を確認しているときに、主観を話すのはやめてほしい。確認していないなら確認していないと事実だけを述べてほしい」このようにリクエストした結果、事実関係の円滑な共有につながりました。

 トラブル対応にかかわらず、主観を混ぜて事実のように伝えるのは、聞き手を混乱させます。時には、事実と違った内容が伝わり、新たなトラブルの火種になることもあり得ます。
 何が事実なのか、何が推定で何が主観なのか。日ごろから、区別できるようにしておくことが大切です。



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