JTボス通信JT Boss Blog

方針

2023年12月26日何を遺すか

「財を遺(のこ)すのは下、仕事を遺すのは中、人を遺すのは上」

 これは、明治の政治家、後藤新平の言葉ですが、亡くなられたプロ野球の野村克也が好んで使われた言葉としても有名です。

 これくらい人を育てることは尊いことであり、そして難しいことでもあります。

 今の経営層が、自己資本比率を上げようといっているのは、いわば財を遺すことですが、もちろん安定経営や社屋等の増設のための基礎資金は、今後もあった方が良いことに違いありません。

 また、親会社での技術移管等を受けて、サイクル事業で業務範囲・受注範囲を拡大したり、当社が自由に使える比率を増そうとして外販を行ったりするのは、いわば仕事を遺すことですが、これらも現在(又は将来)の方向性から必然とされる側面があって、当たり前にやらなければならないことに違いありません。

 上述のように、安定性を欠く売上・利益の上げ方を少しでも改善していく等ためには、もちろん戦略の立案と実践が欠かせませんが、それらを行うのは全て当社の人間になります。即ち、この方向性や戦略を実現するための人財が重要なのであって、言われたことをそのままきちんと実行するのも然ることながら、本当に自社および他社のことを考えて、あるべき姿に向けて実行するような人財が一人でも多くなると、会社全体が安心できるようになると思っています。

 当社にとって何をなすべきか、私の考えるところは、このブログで何度か書いてきました。経営者が変われば方針も変わるとは世の常ですが、当社があるべき姿の本質は、その経営理念と事業目的に沿って、親会社を支えるとともに、地域と共生し、持続的に会社を発展させ、地域経済と日本のエネルギー産業に貢献することであって、時として利己の心に囚われないように(利他の心を持って)、正論の実現を念頭に置いていただけるとありがたいと思っています。

 そのためには、人や組織同士の関係性を広げる、ティーチングからコーチングへ、育成から共生へ、敵対から協働への流れを大切にしたいと思います。



Copyright j-tech66.co.jp