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方針

2023年11月07日同じ水槽の魚を食べない

 時として標題に示した、水族館のサメが同じ水槽の魚を食べないのは何故かということが話題になったり、クイズのお題になったりします。

 参考までに、アフリカのサバンナではライオンを前にして、一定の距離があり彼らのお腹が満たされていることが伺い知れる場合には、草食動物もむやみに逃げるばかりではなく、そのまま草を食べ続けることもあると聞かれます。

 このサバンナでの状況と同じように、先の話題は、水族館では同じ水槽の魚をわざわざ捕食しなくても、飼育員から適宜エサを与えられてサメのお腹が満たされているので、サメはそれで満足しているということです。言い換えると、エサをもらえるなら、同じ水槽に居るとは言え、魚を捕食することは面倒なので襲わないとも言えます。

 とは言え、サメが同じ水槽の魚を全く襲わないかというとそうでもないらしく、気分転換?に捕食することもあるそうで、やはり同じ水槽にいる魚にとっては、かなりストレスが掛かる状況であることには違いないようです。そこで、敵となるサメに対処すべく、イワシなどは自然環境と同様に水槽内でも群れて泳ぐ姿を見せるということもあり、水族館としてはそれを見世物にできるメリットもあって、同じ水槽に入れている面もあるでしょう。

 ところで、そういったサメの飼育環境は、やはり自然のものとは明らかに異なり、普通ではないと言えると思います。ここで、何が言いたいのか…

 仮に、私たちジェイテックがサメであって、原燃サイクル事業が水族館の水槽、エサを与える飼育員が日本原燃のような状況だと考えてみましょう。

 本来大海での捕食者であるサメならば、限られた水槽の中で生かそうとする飼育員からエサを満足にもらえることを前提にして生きていくことなど、自然の摂理に反しているとも言えます。水槽(サイクル事業)や飼育員(日本原燃)の縛りからは逃れられないものの、普通の会社(ジェイテックを含む)が事業を営むという本来あるべき姿として、実力として自然(一般市場)の厳しさを受け止めつつも、原燃サイクル事業以外の仕事をきちんと行えるようになるベースがあって初めて、サイクル事業でもしっかりした仕事ができるようという考えを意識している必要があるということです。

 サメがサメらしくなくなり、エサを与えられる環境でしか生きていけないと分かれば、本来の捕食者としての本能もないので、結局鑑賞にも値しない種として、水族館でも人気が集まらない対象になってしまうだろうと思います。



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