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方針

2022年11月15日報連相しやすい雰囲気

 報連相はもちろん重要ですが、それと同時に報連相ができる風通しの良い職場を作ることが、この言葉のルーツであると紹介しました。即ち、報連相というと、部下や作業員に係る行動規範としての話として語られることが多く、今やその重要性は万人が認めるところではありますが、実はそもそもこの言葉が提唱された目的は、報連相をしやすくできるような風通しを良い職場を作ることを伝えようとしたことにあったという話でした(山種証券社長だった山崎富治氏の提唱と言われています。)。

 最近では、こういった職場環境を作ることに関連して、「職場の心理的安全性」という表現を目にするようになってきています。

 「心理的安全性(psychological safety)」とは、ハーバード大学で組織行動学を研究するエイミー・エドモンドソン教授が1999年に提唱した概念です。教授によると心理的安全性とは「支援を求めたりミスを認めたりして対人関係のリスクをとっても、公式、非公式を問わず制裁を受けるような結果にならないと信じられること」であると定義しています。そして、「職場では、率直に意見を言ったりアイディアを提供したり質問したりしても、懲らしめを受けるんじゃないか、バツの悪い思いをするんじゃないかと不安になったりしない」と感じるときに、心理的安全性が存在するものだとしています。

 その後、Google社が2012~2015年までの4年間に行った生産性向上のための労働改革プロジェクトの成果報告として、「心理的安全性がチームの生産性を高める重要な要素である」と発表したことに端を発し、世界中の多くの企業から注目を集めるようになっています。

 上司や先輩から「そんなことも知らないのか」「わからないのか」と叱責される恐れを、部下や後輩が持っていることを忘れずに、報連相が的確になされないことを部下や後輩のせいだけにするのではなく、叱責される恐れを取り除く、又は叱責にも愛情ある信頼関係を自他ともに認められるように構築することも大切であるということを十分に認識するようにしましょう。



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