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方針

2022年08月09日みんなやっています

 標題は「○○さんだってやっています」と同様に、「なぜ自分だけ?」という意味合いで、使われる言葉です。さらに、当該のことに関して、自分と同じような人(不特定、特定に限らず)が居ることを指摘し、そちらに(そちらにも)責任を転嫁する言葉です。

 この反論自体は無意味ではありませんが、そもそも問題があると指摘された人(組織)が、その事実を認識し、真摯に反省できているかどうかという観点が第一であって、「みんな」とか「他の人だって」ということとは別の話です。

 そう言いたくなる感情が理解できない訳ではないですが、それを前面に押し出したところで、自分が行ったことが消えるわけではありません。その感情を押さえて、別な形で昇華し、その問題が再発されない、解決されているという立証責任を果たす必要があることに対して、例えば、再発を防止する対策を打つ、自身が改善している様を示し続けることが最も重要なことです。

 因みに、「みんな」や「他の人」については、規則やルールに則って淡々と判断、処置してもらうだけのことなので、自分のこととは切り離して考えるべきものです。

 この手の話は、様々な場面で生じ得ます。

 例えば、残念ながらトラブルなしに業務を行う会社はむしろ少数派だと思いますが、仮に当社がトラブルや不適合に類することを起こしたときに、他の会社だって起こしているでしょうとはなりません。すべてのトラブルが表沙汰になっていないこととか、引き合いに出されていないこととかに不満を抱くくらいなら、そのエネルギーを次のトラブルや不適合を起こさないことに向けて使うことの方が自社のためになります。

 この際に抱く不公平感を冒頭のようにその場ですぐに転嫁しようとすると、却って関係者からさらなる不利益を被るかもしれません。先ずは、前向きにその時にしなければならないことを精一杯行いましょう。

 そうした姿勢に対して、きっと評価してくれることになるでしょうし、そうして得た評価は、必ずや自らを高め、次なるチャンスを招き寄せ、そのときに生かせるものだと思います。



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