JTボス通信JT Boss Blog

方針

2024年02月08日失って初めてわかる

 昨年一時期体調を悪くして、とある薬で調子を取り戻したことがあったのですが、その薬には副作用があって、服用期間中は一時的に味覚に障害が出るものでした。

 どんな感じかというと、私の場合の主観ですが、水が美味しくない(唾液すら不味く感じる)ほどで、その程度は強くはないのですが、刺激物でないと記憶にある味との乖離が激しく、まあ何を食べても余り美味しくないといったところでした。

 こうなると、「これ美味しいでしょ」と言われても、味も良く分からないので「うん、美味しいよ」と話を合わせるのが精一杯で、「どう美味しい?」と聞かれなくて良かったな、と思っていました。

 こんな味覚に限らず、身体の一部でも満足に機能しないとなると、機能していた時を知っているだけにもどかしく、何とも言えず残念な気分になることはお分かりいただけると思います。

 皆さんにそのような経験があるかは分かりませんが、今回の私の場合は服薬を止めて直ぐに機能回復したから良かったようものの、盛者必衰というか、諸行無常(形あるものはいつか壊れる)というか、失って初めて分かることも多いのではないかと思います。

 そうなる前に、あの時ああすれば良かった、こうするんじゃなかったとならないように、自分自身で気を付ける必要があります。良く考えているつもりでも、案外、人から見たらそうでもなかったり、考える視点が十分でなかったりすることも多いものです。それが自分の会社人生、人生に関わるようなことであれば尚更で、何とかなるといった超楽観的に考えたり、一時の快楽のために法外に金銭を使ったり、一時の苦難を避けるために逃避したり、ブームのように転職をしたりなどすることで、結果的に失い、取り返しがつかなくなるものは少なくありません。

 時としてチャレンジすることも必要で、決して無責任に現状確保だけを勧めるつもりではありませんが、必ずしもやり直しが利くことばかりではないことを良く考えて、普段から節制や相談、検討や判断を大切に、別の解決方法の可能性があることも良く考えて、安易な意志決定をしないようにお互い注意をしましょう。



Copyright j-tech66.co.jp