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方針

2024年01月30日知る、わかる…できない

 以前のブログで、能力開発の4つのステップの話をしました(2022.8.2 知る、わかる、できる、教える)。

 「知る」と「わかる」までで、きちんと応用し実践できるレベルに至る準備が整っているということと説明しましたし、その次のステップでは実践するという「できる」という段階に至り、それら全てを他の人に「教える」ことができることがその次の段階となります。ここで「知る」、「わかる」、「できる」、「教える」が順に次のステップが上がる際には、それぞれ格段の差があることを意識しなければなりません。

 さて、会社が行うテキスト等による教育は、頑張っても「わかる」までのレベルまでに引き上げることしかできません。この教育内容を、差し当たり「できる」というレベルにまですることは、自分自身の自覚、意志と努力を無しにはできません。できないとなると、教育された内容がしっかりと実践に及べないので、不注意や不作為によって、結果的に不適合に繋がりかねません。

 もちろん、実践的な指導は行われるのですが、本人が業務の中で確実に教育内容を使えるようになるかの自覚を持てるようにするとともに、必要に応じて繰り返し当該教育を行いつつ、実践の中で身に付けていってもらうということに尽きます。

 このことは、トラブル対策として行う再教育についても同様で、いくら繰り返し教育を行っても、「心ここにあらず」で業務を行い、たまたまダブルチェックに失敗すると簡単にトラブルに繋がります。このことは、当社のみならず、どの業界、どの会社でも起き得る話です。

 ただし、仮に「できる」が伴わなくとも、その人個人の責任に帰結することなく、できなかった背景をしっかりと分析し、別の人も含めて次には「できない」ことがないように、熱意を持って創意工夫をしながら、対応する必要があると思います。

 私たちが知り、自覚すべきは教育により学ぶことで、「知る」「わかる」ベースに至っても、間違いなく「できる」領域にまで至るにはかなりのステップアップが必要だということを改めて自覚しましょう。怪しげな判断をしそうになるときの嗅覚を高めて、報連相で、上司を含め複数の人間に確認を取ることを厭わないようにしましょう。

 「わかっていてもやってしまう」、即ち見做し(みなし)や思い込みにより正しく「できない」ということは、常に誰にでも起こり得ることだということだと思います。



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