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方針

2024年01月23日数字に惑わされない

 戦略説明会を終え、経営計画、事業計画の具体的立案に向けて、皆さんのご協力をお願いしますが、計画の中の目標においては、KPI(Key Performance Indicator)、PIと言った客観的な数値目標を意識することになります。これらは、会社、組織、個人のレベルで確認され、この達成に向けて努力していくわけです。

 数値というのは客観性があり、それに基づく評価を行うベースにもなりますので、明確な道筋を描きやすいという点では、それを大切にする必要があります。

 しかしながら、本来はその数値を設定した根拠があり、その数値の質も問われて然るべきなので、数字だけを目的に進めることはある種の無意味さを通り越して、危険さえも伴うことになります。そのために経営の基本方針、重点実施項目等の内容があるわけです。

 例えば、安心、安全な職場を目指すに当たって、トラブル時の再発防止教育を全員に何時間やりました、事前のチェック内容をもう1ステップ増やして確認する部署/担当を追加しました、のような対応は、本来の目的に対して、本当に効果があるのか、却って煩雑さを増してチェックの形骸化を進めることにならないかなど、問題の本質や創意工夫を避けた安易な対応にならないよう良く確認して進めることが大切です。

 また、売上、利益を追求するあまり、顧客に目標利益率に足りないと直接口にしたり、少額の契約案件をおざなりにしたり、効率化以上に作業を手抜きしたりというようなことがあってはなりません。さらに、現場の方々は特に数字に表れにくいことで、頑張ったり苦労したりしているところを理解する必要もあります。

 私たちは製品やサービスを提供することにより、地元共生とともに顧客満足を提供しているのであって、自分たちだけが良ければいいというような考えで事業を行ってはなりません。さらには、親会社を下支えすることを大切にしなければなりませんが、お金だけの関係ではなく、事業全体を考えて、数字には表れにくい側面としての業務の質(安全・品質、顧客満足、生産性向上、地元共生などの中身)も意識しながら、仕事をしていきたいものです。



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