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方針

2023年10月24日メダカは目高

 このブログ名に含まれるメダカに関連して、ブログ名の由来相当は下記に再掲しますが、現在空前のメダカ飼育ブームであることには間違いありません。

 そこかしこに地域個体群としてのメダカがあって、保護運動もされている事情もありますが、基本的には飼いやすく、繁殖もさせやすいので、新種も生み出しやすく、現在のブームに繋がっています。この地域メダカという概念はあったものの、比較的最近まで日本のメダカの品種は一種類であるとされていました。しかしながら、今では「キタノメダカ」と「ミナミメダカ」の2種類が日本にいるとされ、青森県で見られる天然メダカは、キタノメダカになります。

 どちらのメダカも淡水、汽水、海水と生きられるだけではなく、周囲の色に合わせて体色を変化させる魚であることが知られています。いわゆる保護色の本能があり、色素胞(具体的には4種類の色素細胞:黒色・黄色・白色・虹色素胞)を持っています。暗い色の多い環境ではそれに溶け込むために体色を濃く、反対に明るい色が多い環境では体色は薄くなります。因みに、この習性を利用して「色揚げ」(餌を変えるだけでなく飼育環境を変えて魚の体色を鮮やかにすること)が行われており、新種を生み出すことに利用されています。

 かようなメダカですので、捕食者に見つからないよう生き残るために、野生のメダカは背中が黒っぽく、腹側は銀白色をしています。上からの視線に対しては背地(水底など)に、下からの視線に対しては水面の光(日光)の反射に自らを紛れ込ませています(カウンターシェーディング)。これは飼育環境においても飼育容器や底床の色によって起こります。

 この環境への融通性は、生活域(淡水:日本原燃、汽水:原子力市場、海水:一般市場)を広げられるという点だけでなく、環境(市場)に適応できる能力を持つこととしてもメダカに学びたいところであります。

 さて、メダカは捕食者への対策として、水面より上の敵に対しても目配りができるように、通常の魚以上に目の位置が高くなっています。ということで、これを持って魚の名前が「目高(メダカ)」の由来になっています。メダカに学ぶとして、ブログ名由来の市場(生活域)拡大、市場(環境)適応性の話をしましたが、こんな話ができる私たちはいわゆる「お目が高い」のではないかと思います。



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