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方針

2023年09月07日本当に働かないアリは?

 アリは全員働き者ではないという話をかつてしたことがあります。

 簡単にいうと、働きアリにも個性があり感度も異なるので、普段から感度が高いアリはよく働き、感度が鈍いアリは危機が迫って初めて働き始めるという違いがあるということです。そういう意味では、感度が鈍い働きアリがいないと、例えば人間の子供に巣を破壊されたときに人(アリ)手を掛け、急いで復旧できないので、働かないアリにも意義があると言えます。ただし、働かないアリ本人は、決して働きたくないと思っている訳ではないのです。

 ところで、さらに考えると、頑張って感度高く働く働きアリがいるなら、本当に働かないアリが出てきてもおかしくないと思いませんか? 即ち、社会には必ず(俗に言う)ただ乗りする輩が居て、そういう裏切り者が得る利益が大きいのなら、なぜそういう奴ばかりになってしまわないか、ということです。言い換えると、やはり以前に話した交尾の役目を終えたオスはエサを与えられなくなって巣から追い出されますが、こうならないよう、上手く立ち回って、隠れて働かないように立ち回るアリが増えないのかということです。

 しかしながら、そんなアリの社会は存在しません。それは働かないで無駄飯を食らう奴ばかりになると社会は回らなくなり、全員が滅びるからです。アリ一匹が必要とするエサの量は、女王を除いて同じであって、社会として存在する以上、基本的には社会を構成する何らかの役割を負っていて平等に扱われています。

 会社では、働く人それぞれに個性とともに責任レベルや家庭環境等の違いがあるので、全員を全く同様に考え切れない部分もあります。それでも(必要な改善は続けていくものの)会社の中で平等性が足りない、あいつが悪いと執着する前に、外部から働かない/不出来なアリと疑われないように、今は協力して現業にしっかりと取り組んで、信頼性のある仕事振りから安定経営、攻めの経営へと向かうことがより生産的であると思います。

参考:働かないアリにも意義がある、長谷川英祐、メディアファクトリー新書



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