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方針

2023年08月10日名古屋のひつまぶし

 先月7月は土用の丑の日、うなぎということですが、名古屋近くでは静岡県浜名湖のうなぎ、この辺りでは小川原湖のうなぎが有名ですね。

 ただ、うなぎの旬は、秋から冬に掛けてであって、諸説ありますが、「夏のうなぎ」に人気がなかったことを相談された江戸時代の蘭学者平賀源内が、土用の丑の日だから「う」のつくものを食べると縁起がいいとの語呂合わせが、今に至ってもこの時期に食べられているはじまりとのことです。因みに、土用は夏にしかないと勘違いされている方も居られるかもしれませんが、年に4回、各季節にあります。

 さて、うなぎは見た目のグロテスクさから、海外からの来日観光客の中では、普段から食べているとは限りませんし、食べるにしても日本のように蒲焼スタイルでの提供はないといってよいと思います。蒲焼にする際のうなぎの開き方は、関東では背開き(切腹のイメージを避けるため)、関西では腹開き、また焼く前には、関東では蒸すが、関西では蒸さないという基本的な地域差があります。で、食の交差点、名古屋では概ね蒸さないと記憶していますが、店により扱いが異なりますので、そこにこだわりがある方は食するときに店を選ぶところから注意をされた方が良いと思います。

 同じうなぎ蒲焼を扱うにしても、名古屋でひと際有名なのは、ひつまぶしと呼ばれるメニューです。ご飯の間に切り分けたうなぎの層があって、さらにその上にうなぎが載せられているのですが、これが一人前のお櫃(ひつ)に入れられて提供されるという、うなぎ好きにはたまらないメニューです。

 因みに、この正式な食べ方とされるのは次のとおりです。
 ・まず、お櫃の中身を十字に切って、四等分します。
 ・一つは、そのままお茶碗によそって食べます。
 ・次の一つは、添えられた薬味をのせて混ぜて食べます。
 ・さらに次の一つは、出汁を掛け、茶漬けにして食べます。
 ・最後の一つは、以上の3つの中で、一番気に入った食べ方で食べます。
 最初から好きな食べ方でずっと食べたいという方、止めはしません。本場名古屋でお試しください。



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