方針
2023年06月08日双子の運命
過酷な環境で育った双子がいた。双子の父親は麻薬の常習者で、酒に酔っては母親と子どもに暴力を振るった。双子が30代になったとき、心理学者が二人にインタビューした。
双子のうちの一人は薬物中毒になり、生活保護を受けていた。彼の暴力が原因で、妻と子供は家を出ていた。心理学者は彼に質問した。
「あなたはなぜ、自分と家族にこんなことをしているのですか？」
すると、彼は「あんな家庭に育った私に、これ以外に何ができるというんだ！」と答えた。
双子のうちのもう一人は、ビジネスで成功して幸せな結婚をし、素晴らしい親になっていた。心理学者は彼に質問した。
「あなたはなぜ、これほどのことが成し遂げられたのですか？」
すると、彼は「あんな家庭に育った私に、これ以外に何ができるというんだ！」と答えた。
受け取り方は様々でしょうが、置かれた環境は同じで、それ自体は二人にとって中立でも、そこから親を見習うのか、反面教師にするのかによって、先々の状況が変わったであろうことは同意いただけるのではないかと思います。
今や様々な形で会社の状況を発信し共有していますので、それらを簡単に入手できる状況に近いと思います。それとは別に、皆さんの中で、人生や会社を先々どうしたい／どうあって欲しい、特に興味がないなどと思うのは、人それぞれです。
それを踏まえ、どのような自覚と想像力を持って、またどのような姿勢で業務や仕事をするかによって、これからの人生や会社が全く異なる方向に変わり得ることは、上記の寓話に寄らずとも想像していただけるのではないかと思っています。
参考：『座右の寓話』、戸田智弘、ディスカヴァー・トゥエンティワン
