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方針

2023年01月26日VUCA時代

 VUCA(ブーカ)とは、一言でいうと「先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態」を意味します。元々は1990年代後半に軍事用語として発生した言葉ですが、2010年代に入ると、変化が激しく先行き不透明な社会情勢を指して、ビジネス界においても急速に使われるようになりました。

 VUCAは、こちらの4つの単語の頭文字をとった造語です。
V(Volatility:変動性)
U(Uncertainty:不確実性)
C(Complexity:複雑性)
A(Ambiguity:曖昧性)

 このVUCA時代には、①断続的に起こる想定外の出来事、②業界の概念を覆すサービスの登場、③今までの常識が非常識になることが起こると言われています。例えば、①であれば、新型コロナウイルスの流行、ロシアによるウクライナ侵攻などの発生、②ではサブスク、Uber Eatsなどの登場、③では百貨店、商店街など既存店舗の破綻や撤退が当たると思います。

 こんなVUCA時代には、業務改善の手法で浸透している「PDCA(計画、実行、評価、改善)サイクル」に代わり、VUCA同様に軍事用語として発生した、時代に対応する業務改善手法として「OODA(ウーダ)ループ」が注目されています。OODAとは、以下の4つの単語の頭文字をとった言葉です。
O(Observe:観察する):
  市場や顧客など外部環境をよく観察し、「生データ」を収集する。
O(Orient:状況を理解する):
  集めた生データをもとに、今何が起きているのかを把握・理解する。
D(Decide:決める):
  理解した状況に対して、具体的な方針やアクションプランを決定する。
A(Act:動く):
  プランをもとに、実行に移す。

 何が起こるか予測不可能なVUCA時代には、全てを計画通りに行うこと(PDCAのPをその通りに行うこと)は難しく、現場で状況を観察し、的確に把握、判断し、柔軟に対応していくことが求められます。このことは、個人としても必須のスキルですが、チームや部署、組織レベルでもスピーディーで柔軟な姿勢が今後不可欠になっていくかもしれません。

参考:村尾 佳子、VUCA(ブーカ)とは?予測不可能な時代に必須な3つのスキル、2022.04.25
  https://mba.globis.ac.jp/careernote/1046.html



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