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方針

2023年01月19日両極端に振り切って考える

 行き詰まった時、分かりやすく考えたいときには、複雑な状況をそのままに考えても簡単に前には進みません。その時の方法としてはいろいろあり、過去に紹介したこともあるのですが(2022.10.06 「とりあえず2択」にする、2022.11.29 +と-の両方で見る)、さらに今日は標題の考え方を紹介します。

 このような考え方はリスク管理を行う時に多く用いられますが、身近で言うと「次に何かが起こるとしたら何に備えるか」という視点で考える場合に使うことが多いです。

 両極端の一つは、最も楽観的に考えた場合にどういう良いことが起こるのか、という観点です。アイディア等を出してみて、良いことづくめで進んだ場合にどこまでコトを発展させられるかを考え、基本的には遺失利益(取りこぼし)がないように進めることになります。

 残りの一つは、最も悲観的に考えた場合にどうリスクヘッジをするのか、という観点です。性善説や楽観論で物事を考えるのは関係者を信じてナンボですが、必ずしもその通りに進む保証がないどころか逆に悪くなるように進んだり、思わぬ外乱が入ったりした場合があります。人によっては、性悪説や悲観論で物事を考えがちな方もお出でだと思いますが、どのように大きな問題、損害への進展を避けるかを考え、基本的に損失を防ぐ若しくは最小限にすることになります。

 現実はこの両極端の間になるようにコトが進み、想定内となることがほとんどですが、中にはこの両極端の設定の振り切り方が足りなくて、特に最悪の場合には想定以上に損害が膨らむことになり取り返しが付かなくなることもあり得ます。

 もちろん、上手くいくことばかりを考えて強気一辺倒になるのは問題ですし、だからといって想定以上の損害ばかり考えていては、前向き感のない仕事の進め方(やらなければ何も問題が起きない的な考え方)しかできなくなりますので、実際にはどういう進展があるかについて最も確からしいところを意識した戦略を志向することになります。

 以上のような考え方の応用は、仕事の上だけの話ではありません。例えはともかく、単純に悪事を働く大半の人は、楽観的にだけ考え、悲観的に考えることが不十分で失敗するということで、ご参考まで。



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