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方針

2022年11月08日知らない間に

 知らない間に事態が悪化することがあることは、お分かりいただけると思いますが、その際に「知らない間」ということが知らなくて仕方がなかった話なのか、リスクの感度が低かった故の話なのかは、注意する必要があります。

 有名なハインリッヒの法則は、1 件の重大事故の背後には同種の軽微な事故が 29 件あり,その背後には 300 件の異常がある,という労働災害の発生確率を分析した法則ですが、労働災害に限らず、大きな問題が生じるのに、小さなトラブルや気になる不合理があるということは、比較的容易に想像できるのではないでしょうか?

 事業や商売でも、いつの間にか売上や利益が下がる場合、外的、内的な要因として顧客自体の発注量減少、優位性のあるライバルの出現、サービス品質の低下、顧客満足度の低下などに対して、感度が鈍く対策を打てないで、いつの間にか(即ち、「知らない間に」)結果として表れることが一番恐ろしいことでもあります。

 翻って、当社ではそのようなこと、即ち、重大な事態を招くかもしれない兆候をきちんと感知し、的確に対応策を打っているかということ、さらにはそういったことにどれだけ敏感になれているかということには、常に注意を払う必要があります。

 一件一件については、事の軽重からしてそれ程ではなくても、それが蟻の一穴(それが原因で堅固に築いた堤防でも崩壊する)という例えにならないように、それらの発生頻度や内容によって、一件一件に対する通常の対策に加えて、さらに何らかのプラスアルファの対策をしなければならないこともあり得ます。

 これをやらないと、従来の延長でしか物事を見られないことで、大きな問題や災害への見えない潮流を見逃すことになり、文字通り「知らない間に」事態が悪化してしまったという言い訳をすることになります。

 昨今の当社のトラブルの発生の仕方(発生頻度や内容)は、それらに近づいていると感じています。さらには、そういったことやそれらに対する姿勢が、来年度の売上見通しが楽観的でないことに拍車を掛けるかもしれないという状況を認識し、対応を取ろうとしています。

 皆さん、各部署でも、改めて当社の現状に対して気を引き締めることに注力していただければと思います。



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