JTボス通信JT Boss Blog

方針

2022年09月29日会社改善の意識

 2021年私が当社社長になった時に入り口に飾っていただいた観葉植物(役員室に健在)を送ってくださった方の会社は、日本企業の風土・体質改善を行う会社で、幅広い業種、業界の企業で活躍されています。

 彼らが風土改革に携わるに当たって、危機感を持つ対象企業の方から聞こえてくる声は、30年間、企業の規模や業界を問わず、変わることがないという話で、その声とは、以下のようなものだそうです。

・みんな忙しく仕事に追われていて、目の前のことしか考えられない。
・同じ職場で働いているのに、メンバーとも事務的な用件以外はほとんど話をしない。
・それぞれに困ったり悩んだりしているのかもしれないけど、お互いが何を思って、どんな仕事をしていて、どんな状態にあるのかなどは、ほとんど知らない。
・自分の仕事にはどんな価値があるのか、何のためにやっているのか、会社全体のことや、めざしている方向性もよくわからない。

 当社ではこのようにはならないように意識はしているものの、それでも似たような感じがしている社員の方々は居られるのではないかと思います。これらの方々が決してゼロにならないにしても、一定数が存在するということであれば、個別の問題として解決するだけでは足りないかもしれません。

 このような声が上がる背景には、与えられた仕事を真面目にやることで評価はされるものの、その繰り返しで視野が狭まり、思考を縮めていき「思考停止」に至る、これによって、面倒を避けるために、手段が目的化して、本当は何のためにとか、どんな意味があるかという価値を考えることを抜きにして、目の前のことを「どうやるか」だけが独り歩きしがちになるということもあるようです。当社にそういう面がどの程度あるかまでは、確認できている訳ではありません。

 しかしながら、そうなると、期初に計画、設定した目標が、様々に理由を付けては、簡単にレベルが下がり、期限が伸び、内容が形骸化し、目的を喪失して易きに流れていきます(とりあえず、目の前の仕事が大事だから他のことは…、というのも良く聞かれる話だと思います。)。

 このようにありがちな話にどう対処するかは、一人ひとりの意識の持ち方と管理する立場の人間の強い意志を抜きには語れません。無茶、無謀なことは論外ですが、上期の締めや年度残りの間においては、これらを意識して頑張りましょう。

参考:「なぜ、それでも会社は変われないのか」、柴田昌治、日本経済新聞出版



Copyright j-tech66.co.jp